「転職を考えているんだけど、家族になんて切り出そうか……」とお考えのあなたへ。
40代の男性の転職が困難な理由は、家族の反対があるからです。とくにあなたに配偶者がいるなら、転職に理解を示してもらえるか心配ですよね。
「転職!?あんた何いってんの?もし給料が下がったら月々の支払いどうするの!?」
このようにパートナーから猛烈に反対されることを「嫁ブロック」と言います。
もしあなたが「嫁ブロック」を無視して、自分勝手に転職に進めてしまうのはよくありません。夫婦の関係に亀裂が生じることもありますから。
そこでこの記事では、40代以降の中高年の転職における最大の妨げ「嫁ブロック」をいかにして突き崩すかをお伝えしましょう。
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転職することで家族の生活にどんな影響があるかを考える
あなたは転職に伴うリスクを理解されていますか?転職にともなう生活への影響は、あなただけでなく家族にも波及します。
給与ダウンのリスク
転職して収入が増えたらとくに問題はありません。しかし収入が減少したら、毎月の固定費の返済が苦しくなります。嫁ブロックの大きな理由が経済的な心配なのです。
ローンの心配
基本的に転職するとクレジットカードや住宅ローンの審査が通りにくくなります。また社内融資で会社から住宅ローンを借りている場合、転職が決まった段階で、一括返済するとともに、借り換えを考える必要があるでしょう。
転勤の可能性
勤務形態が変われば通勤時間も変わります。もしかしたら転勤する可能性も出てくるかもしれませんよね。とくにお子さんがいる家庭なら、「嫁ブロック」だけでなく「こどもブロック」も生じることも。
妻子のある転職希望者が絶対にやってはいけないこと
それは、家族に相談せず転職に踏み切って「事後報告」することです。エン・ジャパンの「嫁ブロック実態調査」によると、実に44%の転職希望者が、「嫁ブロック」を理由に内定を辞退しているのです。
参照 嫁ブロック実態調査。44%の方が、嫁ブロックを理由に内定を辞退! | エン・ジャパン
とくに女性は、リスクを嫌い、安定を求めます。あなたの転職を前向きに応援できないところがあるかもしれません。よしんば転職後の待遇がアップするとしても、配偶者にとってのショックは大きいのです。
人生の転機となるようなイベントに際して、自分に相談してくれなかった。これは夫婦の信頼関係に修復困難な傷をつけてしまうことにもなりかねません。
健全な夫婦関係を保つうえでお互い秘密を持つことは大切です。なんでもオープンにすることで家庭は窮屈なものになるでしょう。
しかし、こと転職に関しての秘密を持つことは、取りも直さず、「パートナーを信頼していない証」となります。家族のいる転職希望者にとって転職は、家族一丸となって取り組む大イベントと考え、家族を巻き込むくらいがちょうどいいのです。
今まで以上にパートナーや家族とコミュニケーションをとることで、家族の協力も得られるでしょう。そのためにも、パートナーや家族に対して、自分の想いをしっかり伝える必要があります。
嫁ブロックを阻止して、転職に納得してもらうための工夫
少しずつ小出しにして転職ムードをつくる
転職を切り出すタイミングを誤って、パートナーの理解を得られないということがよくあります。唐突に「実は、俺、転職することにしたんだ」と打ち明けられるのは、女性にとってはショッキングかもしれません。
そこでおすすめしたいのが、まるでジャブを打つように小出しにして転職ムードを形成していくというもの。現在の勤め先の状況を話していきながら、転職の可能性をさりげなく示唆するわけです。
あるいは同年代の人の転職成功例を話すのもいいでしょう。「ことによると転職という選択肢もあるかもしれないな」という感じで。
少しずつパートナーが転職ムードに馴染んでいくためにも出し抜けに宣言するよりも計画性が大切です。
転職しないことのリスクを話す
現在の勤め先のネガティブな事実をパートナーに話しておくことが大切です。
「役職やポストが上がる見込みがない」
「給与やボーナスが上昇する気配がない」
「ストレスにさらされて生きる力が減少している」
など、現在がかなり「ブラックな状況」であることをパートナーに理解してもらうのです。
見方によっては環境のせいにしているとも言えるでしょう。「それってあなたの働きが悪いんじゃないの?」とパートナーから指摘を受けるかもしれません。
しかし、いまの状況にとどまっているかぎり、家族にとって確実にリスキーであることを伝えなければ、家族は納得してくれません。そのリスクを回避する手段としての転職であることを言葉を尽くして伝えるようにしましょう。
目先ではなく将来の展望を示す
もし転職すれば、具体的にどのようなハッピーな未来が待っているか、パートナーに説明することが大切です。たとえ目先の年収がダウンするとしても、それは転職においては一般的な事実であり、なんら珍しくないことを伝えましょう。
それにもかかわらず、なぜ多くの人が転職に踏み切るのか?自分や家族が生きていくためには、企業の将来性や生涯年収というロングスパンでキャリアプランを考えなければいけないことを理解してもらうのです。
転職先が決まったら、すぐにパートナーや家族に報告して、その業界や会社がなぜ将来性が見込めるのか、プレゼンテーションするようしましょう。家族に説得するのと同時に面接試験対策にもなります。
転職エージェントに登録して二人三脚で動いていることを伝える
当サイトで紹介している「転職エージェント」は、一般的な転職サイトと違って、自分ひとりで仕事探しや活動を進めていくわけではありません。登録者に担当がついて、綿密に打ち合わせしながら、希望通りの転職を実現するためのサービスです。
また大手の転職エージェントは、転職成功のためのノウハウや採用企業側の情報も惜しみなく提供してくれます。パートナーにはエージェントの仕組みを一通り説明するとともに、ひとりで転職活動することがいかに非効率で機会損失になるかを話しておきましょう。
エージェントと一緒に必死に転職活動する姿を通して、パートナーや家族はあなたの本気度を理解してくれるはず。それは家族の生活を必死に守り抜いて、より幸せな家庭を築いていくための努力として映ることでしょう。
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まとめ
とくに40代、50代中高年の転職は、家族が難色を示すことが多いため、転職活動以前に家族の理解を得ておくが大切です。もし、今の勤め先よりも好条件の転職先が見つかり、確実に入職できるとしても、前もって家族の承諾がなければ、転職は失敗なんですね。
「そんなこと言っても、うちの嫁ブロックはとてもじゃないけど崩せそうにない」と嘆いているあなた。
「嫁ブロック」を壊すためには、そもそも「壊す」という考え方自体を改める必要があるのです。イソップ寓話の『北風と太陽』ではありませんが、パートナー自身が「ブロック」を解除するように、共感と信頼によって働きかけることが大切なんですね。
「嫁ブロック」という現象は、あなた自身のふるまいの「鏡」なのかもしれません。
イギリスの作家の言葉をご紹介しましょう。
この世は鏡だ。一人ひとりに自分の顔を映して見せてくれる。
――ウィリアム・メイクピース・サッカレー
「自分の気持ちなんて嫁はわかってくれないだろう」といった態度でパートナーに接していませんか?パートナーに全幅の信頼を置くことで、夫婦の絆を深めることができるでしょう。
信頼している者同士、熟慮した結果の決断を最大限尊重して応援してくれるはずです。
以上、「40代の転職を阻む「嫁ブロック」をいかにして突き崩すか?」でした。