性格の欠点を強みに変えて自分の評価を高める考え方

OL

性格の欠点というのは誰にでもあります。その欠点が、人間らしさや個性と結びついて、人から好印象を持たれる要因であれば何の問題もありません。

しかし、自分の性格上の欠点について無自覚の人というのは、往々にして人間関係や取引先との信頼関係が壊れたりします。

あなたは自分の性格上の欠点を直したいとお考えでしょうか?残念ながら、性格というのは「直」すものではありません。

性格の欠点を武器にするほうが実際的ですし、無理することなく、自分のネイチャー(自然)を活かせるでしょう。そこでこの記事では、性格の欠点を強みに変えて自分の評価を高める方法を紹介します。

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欠点を殺すことは自分の美質も同時に殺すこと

人間関係

性格の欠点は大切なものと結びついている

あなたはメンタルは強い方でしょうか?弱い方でしょうか?

メンタルを強くするためのノウハウを教えるビジネス本やセミナーがたくさんありますよね。それだけ関心が高いということなんですが、結局、その著者や講師の方の経験や、精神論に終始しがちなのではないでしょうか。

今の性格の欠点を悪いものと決めつけて、変革させるというアプローチは、もしかしたら私たちが考えている以上に危険なことなのかもしれません。

なぜなら、性格の欠点というのは、美質や個性と分かちがたく結びついているからです。もしあなたに性格上の欠点なり欠陥があれば、それを殺してしまえば、同時に自分の美質も殺すことになるでしょう。

自分に自信がないことの効用

自分の性格をコンプレックスととして捉え、自信を喪失している人は少なくありません。というより、ほとんどの人は自信がないのが「デフォルト」なんです。

アスリートを思い浮かべてください。競技の技術面はもちろんのこと、自分の性格や弱さを克服するために必死にトレーニングを重ねるわけですよね。

活躍しているアスリートほど実は自信がないとも言えるのです。自信がなく欠点や弱さを自覚しているからこそ厳しいトレーニングのモチベーションを保っています。

欠点や弱さというのは見え方によっては、このうえない人間的魅力や味わい深さとなります。欠点を押し殺して、同質化を目指したところで個人の成長も組織の前進も難しいでしょう。

成長する会社は社員の欠点を認めあっている

ミーティング

違いがもたらす摩擦こそ成長の源泉

性格の欠点とは個性の証しです。もちろん会社組織で生きる以上、常識やルールを守ることは大切ですし、共通の目的をもって仕事に取り組む姿勢が評価されます。

しかし、摩擦を避けるために無理に同調して同質化していくのは個人の成長を妨げ組織の停滞を招くでしょう。みんな同じ意見だと、一見まとまりがあるように見えますが、そこから組織の成長を促すイノベーションは生まれません。

同調圧力の中にひたっていると、摩擦も起きにくく、各人の特徴がわかりにくくなります。摩擦がない環境では業務のトラブルや停滞をにも気づきにくく、致命的なトラブルを未然に防ぐことが難しくなる。

だからこそ、組織を構成する人たちの欠点を含めた違いを尊重することが大切なのです。

自分の欠点は多様性豊かな組織の強みに貢献する

あらゆる組織のパフォーマンスを高めるために、ダイバーシティ(多様性を認めあう考え方)を推進するマネジメントが重要視されていることをあなたはご存知でしょうか?

あなたがお勤めの会社はそれぞれ個性や特性や価値観をもった人たちで構成されています。それぞれ尊重しあって敬意をもって接するなかで、相乗効果が発揮されるのです。

ダイバーシティありきでルールを設けることで、組織やチームはより活性化されるでしょう。

それぞれの人には良いところもあれば悪いところもある。しかしダイバーシティを取り入れることで、性格上の欠点を補完しあうことが可能になります。

多様性豊かな組織の強みをつくるものこそ、各人それぞれの「欠点を伴う個性」と言えるでしょう。

欠点を強みに変えている企業の例

会議
有名企業の多くは、最初から強みがあったわけではありませんでした。試行錯誤、創意工夫を重ね、欠点を強みに変えた打ち出し方に成功しているのです。その例を見ていきましょう。

フォルクスワーゲン

アメリカ市場にフォルクスワーゲン・ビートルを売り出す際、打ち出した広告キャンペーンはまさに見た目がパッとしないことを強調したのです。「不格好なのは見た目だけ」というキャッチコピーは評判となり、フォルクスワーゲン・ビートルは売れ続けたそうです。

エイビス

レンタカー会社であるエイビスは世界第2位という「欠点」をそのまま打ち出して、強みに変えました。「エイビスはナンバー2です。だからこそ最高のサービスを提供できるように努めます」というメッセージは、ナンバーワンでないからこその謙虚さと好感度をアピールすることに成功しています。

リステリン

「リステリン――嫌いな味でも1日3回」。欠点をありのまま見せているのに不思議に刺さるキャッチコピーです。なぜかこのマウスウォッシュを使ったらスッキリしそうな印象がありますね。

ロレアル

「ロレアル――高価ですけど、あなたにはその価値があるから」。このように言われちゃうとつい買ってみたくなります。

ハインツ

チューブタイプのケチャップが販売されるなかで、ハインツのケチャップは振ってもでにくいガラスビン製。
しかしトレードマークであるガラスビンをとりやめることなく、その欠点を活かした打ち出し方をしました。
「振ってもなかなか出てこないのは、ハインツのケチャップがそれだけ濃厚だからです」

セブンイレブン

日本ではコンビニエンスストアという業態は浸透しないという意見が多かったのですが、小口配送を実現して日本でも立派にコンビニを浸透させました。

ドン・キホーテ

後発組雑貨小売店でも、夜間にも営業することで差別化をはかりました。

これから強みを作るのではなく、今の自分の中から発見する

いろんなポーズ
わざわざネガティブな見方をすることによって、それが性格の欠点になるわけです。
同じ性格でもポジティブな見方をすると、それだけで印象が変わります。

  • 飽きっぽい性格……切り替えがうまい人
  • 衝動的で計画性がない……行動力のある人
  • 愛想が悪い……寡黙で思慮深い人
  • 偏屈……ポリシーを持っている人
  • 気が弱い性格……繊細な人
  • 毒舌……裏がないので信用できる人
  • がさつな人……かざらない性格の人

こうやって置き換えることで、強みがよりクリアカットに強調されますよね。

弱みがあるということは必ず強みがあるということ。それを自覚しながら強みをさらに拡張することで職場での評価を高めることができるでしょう。

まとめ

自分の性格の欠点に悩む人は、自分に対する期待値が高すぎるのかもしれませんね。また他人と自分とを比較しすぎるきらいがあるのかもしれません。

ロシアの文豪の言葉です。

自分をその人より優れているとも、偉大であるとも思わないこと。また、その人を自分より優れているとも、偉大であるとも思わないこと。そうしたとき、人と生きるのがたやすくなる。

―― トルストイ

人間というのは単体でみると、それほど強い存在ではありません。それぞれ性格の弱さを抱えているのです。もちろん強みを拡張していく努力は大切ですが、まったくの別人格になる必要はないと思います。

とくに会社組織で生きていくためには、それぞれの欠点を補完しあえる関係構築が大切ではないでしょうか。「自分ひとりでは生きていけない」という謙虚な自覚は、他者を認め、個性を尊重し合う空気を創っていくでしょう。

以上、「性格の欠点を強みに変えて自分の評価を高める考え方」でした。

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