SEやPGといったITエンジニアは特に資格が必要ない職業であり、経験や技術が重視されます。そのため、SEとして5年勤めているけど無資格…という方もIT業界ではざら。
しかし、20代のうちに転職をしたいとお考えなら、分かりやすい評価基準である昇進などない限り、企業側も転職者として評価がしにくくなります。ですからITエンジニアであっても、資格に変わるような試験の合格が必要になることも。
あなたも基本情報技術者試験と応用情報技術者試験というものを一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、この二つの試験は20代の転職では合格しとくべき試験なんですよ。
むしろ、この試験を合格しているかいないかで、20代での転職の成功率が変わってしまう可能性も!
IT企業で重視される「情報処理技術者試験」はSEやPGの能力認定試験と言われていて、難易度に合わせてレベル1~4まであります。今回ご紹介する基本情報技術者試験はレベル2、応用情報技術者試験はレベル3にあたります。
それぞれの試験についてと、どうして合格しておいたほうがいいのかについてご説明させていただきますね。
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基本情報技術者試験合格は必須?
基本情報技術者試験は、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系の3つの科目からなる、ITエンジニアの前提となるような知識が網羅された試験です。経済産業省が認定する国家試験の一つで、略称はFE、履歴書の資格欄に記入する場合は、「取得」ではなく「合格」と明記します。
この基本情報技術者試験は、SEやPGとしてある程度の経験を積んだら取得すべき資格と言われていて、企業によっては「合格していることが当たり前」と判断されることもあります。
ITエンジニアとして、合格が必要最低限の評価となり、むしろ合格していないと、評価が下がってしまうことさえあるんですよ。
そのため、新卒で入社したら早めに合格しておくべき試験と言えます。
プログラミングやコンピューターシステム、開発・運用などの知識を問うプログラマ向けの試験ですが、レベル2とはいえ難関試験の一つで、毎回合格率は20%前後と言われています。
しかしふるい落としを行うような試験ではないため、奇問や難題はほとんど出ず、テキストをしっかり勉強しておけば合格できる内容と言われています。
実際に転職活動を行ってみるとわかりますが、応募条件で基本情報技術者試験合格が必須の企業は多いです。それだけ基本情報技術者試験を合格した人材の求人件数が多いということですので、合格しておけば、転職活動で有利に働くことは間違いありませんよね。
女性SE・PGにもおすすめの試験です。
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応用情報技術者試験合格でワンランク上の人材に
応用情報技術者試験も経済産業省が認定する国家試験で、情報処理推進機構が運営。APという略称がしばしば使われます。
基本情報技術者試験合格は、先ほどご紹介した通り、転職するうえで応募条件で必須にしている企業の数が多いです。しかし応用情報技術者試験の合格が応募条件…という企業はグッと少なくなります。
実は、基本情報技術者試験に合格する人は多いのですが、そこで勉強をやめてしまい、応用情報技術者試験を挑戦する人が少ないため希少性があります。
さらに、応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の問題と被った出題も多く、続けて挑戦すると合格できる確率もアップしますので、受けたほうが断然得なんです。
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験合格の3年以内に合格することが条件ですが、一気に挑戦したほうが、基本情報技術者のプラスワンの勉強内容で済みます。
時間が空いてしまうと、勉強をし直さなければいけなくなるので、時間効率も悪くなってしまいますよね。
それでは次に、応用情報技術者試験を合格しておいたほうがいい理由を3つご紹介しますね。特に20代で転職を考えている方は、必読です!
20代の転職者に応用情報技術者がおすすめな理由
基礎的なものだけではなく、応用まで網羅した応用情報技術者を取得しておいたほうがいい3つの理由をご紹介します。
社内評価や給料が上がる可能性
基本情報技術者試験と違い、合格するだけで評価が上がる可能性の高い応用情報技術者。転職だけではなく、現職でも評価がアップすることも。
合格すれば、まずは応用的な知識と技術がある高度なIT技術を身につけた人材として評価されます。さらに、基本情報技術者試験合格どまりの人材のほうが多いので、応用情報技術者試験に合格しているだけで、「向上心が高い」とみなされ、上司や経営者側にも好印象に。
SEやPGは昇給や昇進の評価基準があいまいになりがちですから、このような試験の合格は目に見えるスキルの一つになり、あなたの強みになります。
勤めている企業によっては、お祝い金や一時金、資格手当がもらえて給料がアップすることもありますので、人事で確認をしてみてください。
今の職場や仕事にやりがいを感じられない方にもおすすめですよ。
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「仕事にやりがいを求めすぎるな」という考え方も一理ある件
あなたは今の仕事にやりがいが感じられないから、転職したい…とお悩みでしょうか?やりがいのある仕事を行えば、毎日がイキイキと充実しますし、笑顔で過ごすこともできますよね。それではあなたにとってのやりがいとは、給料でしょうか、スキルアップできる仕事でしょうか、それとも人に感謝される仕事でしょうか。でも実は、やりがいのある仕事を求めない人のほうが、転職するときにモテ人材になる可能性が高いのです。その理由についてご紹介しますね。
転職に有利になる可能性大
難関の国家試験に合格しているだけで、それなりのITスキルと知識があるとみなされ、転職時にも有利に働きます。
SEやPGは日々の作業に埋没しがちですから、このような難関試験に挑戦する精神のある人材は持っているだけで好印象になり、企業にも歓迎されます。
特に実績を残しにくい20代のうちは、マネジメント経験豊富な実績のある30代、40代のITエンジニアから差を付けられやすいですよね。しかし、そのような場合も、応用情報技術者の合格が採用ポイントの一つになるので、基本情報技術者試験とともにぜひ合格しておきましょう。
キャリアプランを立てやすくなる
SEやPGは日々の作業に埋没しがちとご紹介しましたが、作業がルーティーン化することで向上心やキャリアアップへの意識が薄れてしまう危険性があるんですね。
しかし、試験勉強して資格を取得することであなたも自信もつきますし、自分の将来のキャリアアップへの意識がより明確になります。
試験ではマネジメントを問う問題が出ますので、もしプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーを目指す場合は、合格しておけば有利に働くことも。
そしてさらに高みを目指す方にとっては、レベル4の高度情報処理技術者試験への足掛かりにもなります。SEやPGとして今後どうキャリアアップしていきたいのか…といったキャリアプランの見直しにもつながりますし、やりがいの一つにもなります。
資格取得必須ではないからこそ…
難易度が高いといわれている基本情報技術者と応用情報技術者の受験ですが、出題傾向はひっかけ問題はほとんどなく、素直な問題が多いことが特徴です。
過去問に似た問題が多く出題されるので、テキストを何度も読みこなせば、答えやすい解答ばかりなんですね。
SEやPGは資格が必要ない職業と言われているからこそ、このような試験に合格しておくことで、ほかのITエンジニアとの差別化が図れます。
今の仕事にやりがいが見いだせない…こんな悩みがある方も、プライベートで試験勉強をして、合格を目指してみてはいかがでしょうか。合格した時に、IT技術者として新たな目標設定ができるかもしれません。
もしも、独学で取得が難しいと思ったら、通信講座や資格学校を利用するとよいでしょう。午前問題・午後問題での効率的な勉強方法や、出題傾向など、独学では身につけにくいコツや対策を教えてもらえるのでうまく活用してみてくださいね。
以上、「20代SEの転職に必須?基本情報技術者と応用情報技術者 取得のすゝめ」でした。